幸福の王子 (3) オスカーワイルド作 結城浩訳

幸福の王子 (3) オスカーワイルド作 結城浩訳

2016-01-19    15'51''

主播: 静谧*

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介绍:
ツバメは、白い大理石の天使が彫刻されている聖堂の塔を通りすぎました。 宮殿を通りすぎるとき、ダンスを踊っている音が聞こえました。 美しい女の子が恋人と一緒にバルコニーに出てきました。 「何て素晴らしい星だろう」彼は女の子に言いました。 「そして愛の力は何と素晴らしいことだろう」 「私のドレスが舞踏会に間に合うといいわ」と女の子が答えました。 「ドレスにトケイソウの花が刺繍されるように注文したのよ。 でもお針子っていうのはとっても怠け者だから」 ツバメは川を越え、船のマストにかかっているランタンを見ました。 ツバメは貧民街を越え、老いたユダヤ人たちが商売をして、 銅の天秤でお金を量り分けるのを見ました。 やっと、あの貧しい家にたどり着くと、ツバメは中をのぞき込みました。 男の子はベッドの上で熱のために寝返りをうち、お母さんは疲れ切って眠り込んでおりました。 ツバメは中に入って、テーブルの上にあるお母さんの指ぬきの脇に大きなルビーを置きました。 それからツバメはそっとベッドのまわりを飛び、 翼で男の子の額をあおぎました。 「とても涼しい」と男の子は言いました。 「僕はきっと元気になる」そして心地よい眠りに入っていきました。 それからツバメは幸福の王子のところに飛んで戻り、やったことを王子に伝えました。 「妙なことに」とツバメは言いました。 「こんなに寒いのに、僕は今とても温かい気持ちがするんです」 「それは、いいことをしたからだよ」と王子は言いました。 そこで小さなツバメは考え始めましたが、やがて眠ってしまいました。 考えごとをするとツバメはいつも眠くなるのです。 朝になると、ツバメは川のところまで飛んでいき、水浴びをしました。 「何と驚くべき現象だ」と鳥類学の教授が橋を渡りながら言いました。 「冬にツバメを見るなんて」 それから教授は、このことについて長い投書を地方新聞にあてて書きました。 みんながその投書を話題にしました。 でも、その投書は人々が理解できない単語でいっぱいでした。 「今夜、エジプトに行きます」とツバメは言いました。 ツバメはその予定に上機嫌でした。 町中の名所をみな訪れてから、教会の尖塔のてっぺんに長い時間とまっていました。 ツバメが行くところはどこでもスズメがチュンチュン鳴いていて、 「素敵な旅人ね」と口々に言っていましたので、 ツバメはとてもうれしくなりました。 月がのぼると、ツバメは幸福の王子のところに戻ってきました。 「エジプトに何かことづけはありますか」と声をあげました。 「もうすぐ出発しますから」 「ツバメさん、ツバメさん、小さなツバメさん」と王子は言いました。 「もう一晩泊まってくれませんか」 「私はエジプトに行きたいと思っています」とツバメは答えました。 「明日僕の友達は川を上り、二番目の滝へ飛んでいくでしょう。 そこではパピルスのしげみの間でカバが休んでいます。 そして巨大な御影石の玉座にはメムノン神が座っているんです。 メムノン神は、星を一晩中見つめ続け、 明けの明星が輝くと喜びの声を一声あげ、 そしてまた沈黙に戻ると言われています。 正午には黄色のライオンが水辺に水を飲みにやってきます。 ライオンの目は緑柱石のようで、 その吠え声は滝のごうごうという音よりも大きいんですよ」 「ツバメさん、ツバメさん、小さなツバメさん」と王子は言いました。 「ずっと向こう、町の反対側にある屋根裏部屋に若者の姿が見える。 彼は紙であふれた机にもたれている。 傍らにあるタンブラーには、枯れたスミレが一束刺してある。 彼の髪は茶色で細かく縮れ、唇はザクロのように赤く、 大きくて夢見るような目をしている。 彼は劇場の支配人のために芝居を完成させようとしている。 けれど、あまりにも寒いのでもう書くことができないのだ。 暖炉の中には火の気はなく、空腹のために気を失わんばかりになっている」 「もう一晩、あなたのところに泊まりましょう」よい心をほんとうに持っているツバメは言いました。 「もう一つルビーを持っていきましょうか」 「ああ! もうルビーはないのだよ」王子は言いました。 「残っているのは私の両目だけだ。 私の両目は珍しいサファイアでできている。 これは一千年前にインドから運ばれてきたものだ。 私の片目を抜き出して、彼のところまで持っていっておくれ。 彼はそれを宝石屋に売って、食べ物と薪を買って、 芝居を完成させることができるだろう」 「王子様」とツバメは言いました。 「私にはできません」そしてツバメは泣き始めました。 读错的单词: 御影石 みかげいし 花岗岩质地的岩石 緑柱石 りょくちゅうせき 六角柱状晶体、带绿色的矿物 飞过大教堂的塔顶,看见了上面白色大理石雕刻的天使像。他飞过王宫,听见了跳舞的歌曲声。一位美丽的姑娘同她的心上人走上了天台。“多么奇妙的星星啊,”他对她说,“多么美妙的爱情啊!”   “我希望我的衣服能按时做好,赶得上盛大舞会,”她回答说,“我已要求绣上西番莲花,只是那些女裁缝们都太得了。”   他飞过了河流,看见了高挂在船桅上的无数灯笼。他飞过了犹太区,看见犹太老人们在彼此讨价还价地做生意,还把钱币放在铜制的天平上称重量。最后他来到了那个穷人的屋舍,朝里面望去。发烧的孩子在床上辗转反侧,母亲已经睡熟了,因为她太疲倦了。他跳进屋里,将硕大的红宝石放在那女人顶针旁的桌子上。随后他又轻轻地绕者床飞了一圈,用羽翅扇着孩子的前额。“我觉得好凉爽,”孩子说,“我一定是好起来了。”说完就沉沉地进入了甜蜜的梦乡。   然后,燕子回到快乐王子的身边,告诉他自己做过的一切。“你说怪不怪,”他接着说,“虽然天气很冷,可我现在觉得好暖和。”   “那是因为你做了一件好事,”王子说。于是小燕子开始想王子的话,不过没多久便睡着了。对他来说,一思考问题就老想睡觉。   黎明时分他飞下河去洗了个澡。“真是不可思议的现象,”一位鸟禽学教授从桥上走过时开口说道,“冬天竟会有燕子!”于是他给当地的报社关于此事写去了一封长信。每个人都引用他信中的话,尽管信中的很多词语是人们理解不了的。   “今晚我要到埃及去,”燕子说,一想到远方,他就精神百倍。他走访了城里所有的公共纪念物,还在教堂的顶端上坐了好一阵子。每到一处,麻雀们就吱吱喳喳地相互说,“多么难得的贵客啊!”所以他玩得很开心。   月亮升起的时候他飞回到快乐王子的身边。“你在埃及有什么事要办吗?”他高声问道,“我就要动身了。”   “燕子,燕子,小燕子,”王子说,“你愿意陪我再过一夜吗?”   “伙伴们在埃及等我呀,”燕子回答说,“明天我的朋友们要飞往第二瀑布,那儿的河马在纸莎草丛中过夜。古埃及的门农神安坐在巨大的花岗岩宝座上,他整夜守望着星星,每当星星闪烁的时候,他就发出欢快的叫声,随后便沉默不语。中午时,黄色的狮群下山来到河边饮水,他们的眼睛像绿色的宝石,咆哮起来比瀑布的怒吼还要响亮。”“燕子,燕子,小燕子,”王子说,“远处在城市的那一头,我看见住在阁楼中的一个年轻男子。他在一张铺满纸张的书桌上埋头用功,旁边的玻璃杯中放着一束干枯的紫罗兰。他有一头棕色的卷发,嘴唇红得像石榴,他还有一双睡意朦胧的大眼睛。他正力争为剧院经理写出一个剧本,但是他已经给冻得写不下去了。壁炉里没有柴火,饥饿又弄得他头昏眼花。”   “我愿意陪你再过一夜,”燕子说,他的确有颗善良的心。“我是不是再送他一块红宝石?”   “唉!我现在没有红宝石了。”王子说,“所剩的只有我的双眼。它们由稀有的蓝宝石做成,是一干多年前从印度出产的。取出一颗给他送去。他会将它卖给珠宝商,好买回食物和木柴,完成他写的剧本。”   “亲爱的王子,”燕子说,“我不能这样做,”说完就哭了起来。