吾輩は猫である17(详情页有原文)

吾輩は猫である17(详情页有原文)

2021-09-28    02'56''

主播: 丹青猫

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介绍:
目つきでも、鼻付でも、毛並でも、足並みでも、みんな違う。ヒゲの張り具合から、耳の立ち按排、尻尾に垂れ加減に至るまで同じものは1つもない。器量、不器量、好き嫌い、粹無粹の数を尽くして千差万別といっても差し支えないくらいである。そのように判然たる区別が存しているにもかかわらず、人間の目はただ向上とか何とか言って、空ばかり見ているものだから、吾輩の性質は無論相貌の末を識別することすら到底できぬのは気の毒だ。同類相求むとは昔からある言葉だそうだがその通り、餅屋は餅屋、猫は猫で、猫のことならやはり猫でなくてはわからぬ。いくら人間が発達したってこればかりはダメである。いわんや実際をと言うと彼が自ら信じているごとく偉くもないのだからなおさら難しい。またいわんや同情に乏しい吾輩の主人のごときは、相互を残りなく解するというが愛の第一義であると言うことすらわからない男なのだから仕方がない。彼は性の悪い牡蛎のごとく書斎に吸い付いて、かつて外界に向かって口を開いたことがない、それで自分だけはすこぶる達観したような面構えをしているのはちょっとおかしいない。達観しない証拠には現に吾輩の肖像が目の前にあるのに少しも悟った様子もなく今年は正露の第2年目だから大方熊の画だろうなどと気の知れぬことを言ってすましているのでもわかる。