幸せについて

幸せについて 　あなたはどんな時に幸せを感じるだろう？恋人といっしょにいる時、好きな音楽を聞いている時、おいしい料理を食べている時、踊っている時、趣味に没頭している時… 　まあ、人によって、どんなことに幸せを感じるかは、違うのが当然かも知れない。 　アメリカのある心理学者は「人がどんな時にいちばん幸せを感じるか」を調べるために、アンケート調査を行った。それによると、音楽を聞いている時やドライブをしている時と答える人が最も多かったという。 　音楽もドライブも、日常の時間の流れから外れる体験である。しかし、幸せを感じるのに、必ず日常から外れなければならないということはない。 　そのアンケートに次のような回答を送ってきた三十代の主婦がいる。「朝日が射し込んでくるダイニングのテーブルを囲んで、夫と子どもたちがわたしの作った朝食を食べていました。毎朝見る、見慣れているはずの光景でしたが、その日はなぜか違っていました。子どもたちの清潔な身なり、生き生きとした顔、光を受けて輝く食器、夫の笑顔、そういったものを見ているうちに、突然、おなかの底から至福感が湧いてきたんです。わたしはそれ以上にないほど幸せでした。」 　人が幸せになるのに、条件などないのだ。