図解 職場の嫌いな人の取り扱い方法

図解 職場の嫌いな人の取り扱い方法

2016-04-26    12'24''

主播: 索谓

6005 426

介绍:
こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。 さて、今回ご紹介する本のタイトルを見て「おや?」と思ったのは「図解」という言葉。 「嫌いな人の取り扱い方法」を「図解」するってどういう事だ?と思ったのですが、これはちょっと僕がビジネス書ばかりを読みすぎでしたね。 この本は雑誌の連載やコラムみたいなレイアウトで、読みやすく構成されている大判サイズの本です。 ページ数も多くありませんので、お手軽に読めると思います。 まさに人間関係で疲れている人にはうってつけでしょう。 元々は『職場の嫌いな人の取り扱い方法』という文庫本がありまして、本書はその理論部分をスリムにした一冊のようです。 監修者によれば、本書はコミュニケーション改善の説明書という位置づけで、ベースになっている理論は、アメリカで30年以上も軍隊で使われている組織論(FFS理論)。 これに基づいて、人間関係を語っています。 【タイプ分け】 本書は一番最初に、敵を知る前にまず己を知る、ということで、読者自身、つまりあなた自身のタイプを判別しておきましょう、と提案します。 あなた自身がどのような思考と行動のパターンを持っているのかを4つのタイプに分けて判別してくれるんですね。 簡単なテストで判別が行われるので、僕もやってみました。 結果は……Aタイプ。 Aタイプがどんな人間なのか、見てみましょう。 Aタイプ:誰とでも気軽につき合えるが、時に「自己中心的」 なるほど……。 本書の解説文もかいつまんでご紹介しましょう。 「人当たりがよく、社交的な人。好奇心が旺盛で、何かに固執したり、固定観念に縛られることを好みません。基本的に我慢することが苦手で、組織や枠組みの中ではあまり協調性はありません。」 当たってますね! よく言えばクリエイティブなところ、悪く言えば飽きっぽいところがあるようです。 誰とでも仲良くできるけど、枠組みに捉われるのは苦手……本当によく分かります。 ちなみに他の3つのタイプはそれぞれ…… Bタイプ:協調性はあるが、何に対しても「事なかれ主義」 Cタイプ:強烈なリーダーシップを持つが、強引過ぎる傾向が Dタイプ:責任感が強い反面、融通の利かない頑固な一面も という感じで分かれています。 続く1章以降では、「職場の嫌な人物」のカタログが紹介されていて、今判別した4つのタイプごとに、こう付き合うとストレスが少なくてラクですよ、というアドバイスがされています。 これは何故かというと、人には個々の行動特性があり、その個性に合った対策をとるのが有効だからなのだそうです。 たとえば引っ込み思案な人に、積極的になれ、とアドバイスしても、出来ないからですね。 では、ここからは本書の人物カタログをいくつか見ていきましょう。 第1章では9種類のイマドキの「困ったちゃん」の人物カタログが掲載されています。 例えばこんな人。 CASE1:興味ある仕事にはノリノリ。でもトラブルが発生すると放り出す人 うーん、確かに「困った人」だ。 新しい仕事に対して「僕がやります!」と率先して行動するのに、困ったことがあるとやる気を無くして、仕事を完遂できない人。 あなたの周りにもいませんか? こういう人が大ッ嫌い!という人もいるでしょう。 ですが、Aタイプである僕にとっては、ちょっと親近感が湧くところもあります。 本書の「タイプ別取り扱い方法」を見てみると…… Aタイプの人は似たもの同士なところがあるので、「所詮は他人事」と距離を置いておけばいいと書いてありますね。 よーく分かります。 ただ、自分がとばっちりを受けそうな時は、「私はフォローしないよ」と宣言しておくのが有効だそうです。 なるほどね! ちなみに一番相性が悪いのは、責任感が強く、頑固なところがあるDタイプの人。 そんなアナタは、こういう「困ったちゃん」に対して、「詰めが甘いヤツ」と認識して、その最後の詰めを自分で引き受けるくらいのつもりでいると良いそうです。 続いて第2章では11種類の「危険人物」の人物カタログが掲載されています。 例えばこんな人…… CASE17:常識と会社の方針の厳守が命!前例がなければOKを出さない人 なるほど、前例が無いと一切挑戦しようとせず、許可も出さず、会社の方針によっては間違ったことですら守り通し、それを部下にも強要する人、いますね?。 本書の「タイプ別取り扱い方法」を見てみましょう…… Aタイプの僕は、相性最悪みたいですね。 ただ、結果を出す自信がある場合は無視して物事を進めるのもアリみたいです。 そして、相手の説得を考えてはいけない、とも書いてあります。 それと、実はこういうリスク回避や細かい管理ができる人は、見方にすると便利であるとも……なるほど、今度から参考にしてみます。 他のタイプの方がどうすれば良いのかは、ぜひ、本書で確かめてみて下さい。 続いて第3章には6種類の「会話不能」な人物のカタログが掲載されています。 例えば、こんな人…… CASE26:自分は天才かも?と思い込み、自分のミスを認めない人 なるほど。 これは個人的なことですが、僕の友人が愚痴ってる彼の同僚はこのタイプですね。 そして、昔アルバイト時代にこういう人が居て、周囲は迷惑していたのですが、僕は確か「あなたのミスじゃなくても、このままだとダメなんで、もう一回こんな風に直して頂けませんか?すいません、よろしくお願いします!」と若気の至りで言い放ち、他のアルバイトから賞賛を浴びた記憶があります。 本書の「タイプ別取り扱い方法」を見てみると…… やっぱりAタイプである僕は、そんなに相性の悪い相手じゃないみたいですね。 気をつけるのは相手のペースに乗らないこと、だそうです。 どういう事かというと、相手を下手に褒めたり、相手に助言を求めたりすると、延々と自慢話を聞かされることになるので、基本的にマイペースを貫きましょうとのこと。 僕みたいなタイプは自慢話とかで自分のペースを乱されるのがイヤですからね。 気をつけよう……。 ちなみに、相性が一番悪いのは、協調性があるけど事なかれ主義のBタイプの人。 取り扱い方法としては、相手を正面から攻めるのではなくて、むしろ相手の右腕になってあなたの必要性を知らしめる、そうすると相手もあなたを重宝せざるをえなくなるので、案外と心地よい関係が築けるかも……とのことだそうです。 さて、こんな感じで全26種類の人物カタログが掲載されている本書。 まず自分のタイプを4つのいずれか判別し、そのタイプに併せた「嫌いな人の取り扱い方法」を処方している点が面白いですね。 自分とは違うタイプの人用の取り扱い方法なんかも、読んでみると、「そういう風に考える人もいるのかぁ」と、色々な行動特性を持った人間が居ることを改めて知ることができると思います。 今現在、職場などに嫌な人物が居てお悩みの方や、多くの部下を抱える管理職、チームリーダーの方は、職場のコミュニケーションを改善するために、本書を役立ててみては如何でしょうか? 繰り返しになりますが、大判サイズで読みやすい構成なので、疲れているアナタにもおすすめできる一冊です。