「君の話し方は大人みたいだ
何もかもごっちゃ混ぜにしている」
そう言われて
僕はちょっと恥ずかしくなった
王子さまは本当に怒っていた
金色の髪が風に揺れていた
「僕は
赤ら顔のおじいさんが暮らす星に
行ったことがある
そのおじいさんは
一度も花の香りを嗅いだことがない
星を眺めたこともない
誰かを愛したこともない
おじいさんは
足し算以外何もしたことがないんだ
そして一日中君みたいに繰り返していたよ
私は重要人物だ
私は重要人物だってね
そして大威張りに威張って
膨れ上がっている
でも そんなのは人間じゃない
茸だ 茸だよ」