これ知ってる?災害を表す記号
地震(じしん)、津波(つなみ)、台風、火山の噴火(ふんか)…。
日本はとても災害(さいがい)の多い国です。災害の種類もたくさんあります。
万が一、災害が起きたとき、どこににげればいいかを教えてくれる“記号”があります。あなたはどれくらい知っていますか?
「避難場所」は大きな公園や駐車場(ちゅうしゃじょう)など、外の広いスペースになっている場合が多いです。
「避難場所」が、災害の危険(きけん)がせまっているときににげる場所であるのに対し、「避難所」は災害の危険がなくなったあと、家に住めなくなった人がしばらく生活を送ることができる場所です。避難場所と避難所が一緒になっている場所もあります。
似ているのに、なんでちがう記号なの?
「避難場所」と「避難所」は、どうしてちがう記号で表されるのでしょうか。
その理由が、2011年3月11日に起きた東日本大震災です。
午後2時46分に大きな地震が発生し、東北や関東の海ぞいに高さ10メートルをこえる津波がおしよせ、1万8000人をこえる人が死亡したり行方がわからなくなったりしています。
東日本大震災では、避難した人がその場所で亡くなるということもありました。
国は「避難場所」と「避難所」を分けていなかったことが被害を大きくした理由の一つだと考えて法律を変えました。
その結果、市区町村のリーダーは「避難場所」と「避難所」を分けて事前に決めて、住民に教えることになったのです。
津波へのそなえ
津波の危険があるけれど、周りに高台がない、平らな場所にいて高台に逃げられない…。
こうした場合へのそなえも進んでいます。津波避難ビルや津波避難タワーという建物です。
津波避難ビルは、決められた高さや強さなどのルールを守った建物の中から市区町村が決めます。
津波避難ビルの数は全国で1万5000と、東日本大震災前より8倍の数になっています。(令和3年4月時点)
海の近くに住んでいる人は見ることが多いかもしれません。でも、海の近くに住んでいなくても、旅行に行った時に津波が起きるおそれもあります。万が一にそなえて、覚えておいてください。
でも、記号の意味をわかっていても、それがどこにあるのか知らなければ、もし災害が起きたときににげる場所がわからなくてこまってしまいますよね。
ぜひ、休みの日などに家や学校の近くでこの記号をさがしてみてください。